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Yumeko
かっこちゃんがブログで
美智子さまの「誕生日に寄せて」のお言葉を
紹介して下さいました
皆さまにも読んでいただきたくて
そのままコピーさせていただきます
ご譲位なさったあとでも
変わらずに国民の安寧を祈り続けて下さる姿勢と
その後の生活への期待や喜びがあふれているお言葉に
胸が開くような心持ちがすると同時に
後回しにしてこられた 個人としての
やってみられたかったことがらのひとつでも多くを
これから存分になさっていただきたいと
長いご公務のひとつひとつに
こころを込めて向き合ってこられたお二方のこれからが
穏やかで こころ休まるものであってほしいと
願わずにはいられません
ゆっくり 何度でも
かみしめて読ませていただきます
美智子さまの「誕生日に寄せて」のお言葉
<引用ここから>・・・・・・
昨年の誕生日から今日まで,この1年も年初の大雪に始まり,地震,噴火,豪雨等,
自然災害が各地で相次ぎ,世界でも同様の災害や猛暑による山火事,ハリケーン等が
様々な場所で多くの被害をもたらしました。「バックウォーター」「走錨そうびよう」
など,災害がなければ決して知ることのなかった語彙にも,悲しいことですが慣れて
いかなくてはなりません。日本の各地で,災害により犠牲になられた方々を心より
悼み,残された方々のお悲しみを少しでも分け持てればと思っています。また被災し
た地域に,少しでも早く平穏な日常の戻るよう,そして寒さに向かうこれからの季節
を,どうか被災された方々が健康を損なうことなく過ごされるよう祈っています。
そのような中,時々に訪れる被災地では,被災者の静かに物事に耐える姿,そして
恐らくは一人一人が大きな心の試練を経験しているだろう中で,健気に生きている子
ども達の姿にいつも胸を打たれています。また,被害が激しく,あれ程までに困難の
大きい中で,一人でも多くの人命を救おうと,日夜全力を挙げて救援に当たられる全
ての人々に対し,深い敬意と感謝の念を抱いています。
約30年にわたる,陛下の「天皇」としてのお仕事への献身も,あと半年程で一つの
区切りの時を迎えます。これまで「全身」と「全霊」双方をもって務めに当たってい
らっしゃいましたが,加齢と共に徐々に「全身」をもって,という部分が果たせなく
なることをお感じになり,政府と国民にそのお気持ちをお伝えになりました。5月か
らは皇太子が,陛下のこれまでと変わらず,心を込めてお役を果たしていくことを確
信しています。
陛下は御譲位と共に,これまでなさって来た全ての公務から御身を引かれますが,
以後もきっと,それまでと変わらず,国と人々のために祈り続けていらっしゃるので
はないでしょうか。私も陛下のおそばで,これまで通り国と人々の上によき事を祈り
つつ,これから皇太子と皇太子妃が築いてゆく新しい御代の安泰を祈り続けていきた
いと思います。
24歳の時,想像すら出来なかったこの道に招かれ,大きな不安の中で,ただ陛下の
御自身のお立場に対するゆるぎない御覚悟に深く心を打たれ,おそばに上がりました。
そして振り返りますとあの御成婚の日以来今日まで,どのような時にもお立場として
の義務は最優先であり,私事はそれに次ぐもの,というその時に伺ったお言葉のまま
に,陛下はこの60年に近い年月を過ごしていらっしゃいました。義務を一つ一つ果た
しつつ,次第に国と国民への信頼と敬愛を深めていかれる御様子をお近くで感じとる
と共に,新憲法で定められた「象徴」(皇太子時代は将来の「象徴」)のお立場をい
かに生きるかを模索し続ける御姿を見上げつつ過ごした日々を,今深い感慨と共に思
い起こしています。
皇太子妃,皇后という立場を生きることは,私にとり決して易しいことではありま
せんでした。与えられた義務を果たしつつ,その都度新たに気付かされたことを心に
とどめていく - そうした日々を重ねて,60年という歳月が流れたように思います。
学生時代よく学長が「経験するだけでは足りない。経験したことに思いをめぐらすよ
うに」と云われたことを,幾度となく自分に云い聞かせてまいりました。その間,
昭和天皇と香淳皇后の御姿からは計り知れぬお教えを賜り,陛下には時に厳しく,
しかし限りなく優しく寛容にお導き頂きました。3人の子ども達は,誰も本当に可愛
く,育児は眠さとの戦いでしたが,大きな喜びでした。これまで私の成長を助けて下
さった全ての方々に深く感謝しております。
陛下の御譲位後は,陛下の御健康をお見守りしつつ,御一緒に穏やかな日々を過ご
していかれればと願っています。そうした中で,これまでと同じく日本や世界の出来
事に目を向け,心を寄せ続けていければと思っています。例えば,陛下や私の若い日
と重なって始まる拉致被害者の問題などは,平成の時代の終焉と共に急に私どもの脳
裏から離れてしまうというものではありません。これからも家族の方たちの気持ちに
陰ながら寄り添っていきたいと思います。
先々さきざきには,仙洞せんとう御所となる今の東宮御所に移ることになりますが,
かつて30年程住まったあちらの御所には,入り陽ひの見える窓を持つ一室があり,
若い頃,よくその窓から夕焼けを見ていました。3人の子ども達も皆この御所で育ち,
戻りましたらどんなに懐かしく当時を思い起こす事と思います。
赤坂に移る前に,ひとまず高輪の旧高松宮邸たかまつのみやていであったところに
移居いたします。昨年,何年ぶりかに宮邸みやていを見に参りましたが,両殿下の薨
去よりかなりの年月が経ちますのに,お住居の隅々まできれいで,管理を任されてい
た旧奉仕者が,夫妻2人して懸命にお守りして来たことを知り,深く心を打たれまし
た。出来るだけ手を入れず,宮邸であった当時の姿を保ったままで住みたいと,陛下
とお話しし合っております。
公務を離れたら何かすることを考えているかとこの頃よく尋ねられるのですが,
これまでにいつか読みたいと思って求めたまま,手つかずになっていた本を,これか
らは1冊ずつ時間をかけ読めるのではないかと楽しみにしています。読み出すとつい
夢中になるため,これまで出来るだけ遠ざけていた探偵小説も,もう安心して手許に
置けます。ジーヴスも2,3冊待機しています。
また赤坂の広い庭のどこかによい土地を見つけ,マクワウリを作ってみたいと思っ
ています。こちらの御所に移居してすぐ,陛下の御田おたの近くに1畳にも満たない
広さの畠があり,そこにマクワウリが幾つかなっているのを見,大層懐かしく思いま
した。頂いてもよろしいか陛下に伺うと,大変に真面目なお顔で,これはいけない,
神様に差し上げる物だからと仰せで,6月の大祓おおはらいの日に用いられることを
教えて下さいました。大変な瓜田かでんに踏み入るところでした。それ以来,いつか
あの懐かしいマクワウリを自分でも作ってみたいと思っていました。
皇太子,天皇としての長いお務めを全うされ,やがて85歳におなりの陛下が,これ
までのお疲れをいやされるためにも,これからの日々を赤坂の恵まれた自然の中でお
過ごしになれることに,心の安らぎを覚えています。
しばらく離れていた懐かしい御用地が,今どのようになっているか。日本タンポポ
はどのくらい残っているか,その増減がいつも気になっている日本蜜蜂は無事に生息
し続けているか等を見廻り,陛下が関心をお持ちの狸の好きなイヌビワの木なども御
一緒に植えながら,残された日々を,静かに心豊かに過ごしていけるよう願っていま
す。
<引用ここまで>・・・・・・
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